ストレス解消について
モヤモヤしたら、身体を動かそう。運動が「心」にもたらす好循環
仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、将来への不安…。 現代社会を生きる私たちは、日々様々な「ストレス」にさらされています。 ストレスが溜まると、イライラしたり、気分が落ち込んだり、夜眠れなくなったりと、心に大きな影響を及ぼします。
「心の疲れ」と「身体の疲れ」は、別物だと思っていませんか？ 実は、この二つは密接に繋がっています。 ストレスを感じると、私たちの身体は無意識に緊張し、筋肉はこわばり、呼吸は浅くなります。この身体的な緊張が、さらに心の緊張を高めるという悪循環に陥ってしまうのです。
この悪循環を断ち切る、最もシンプルで効果的な方法が「運動」です。
なぜ運動がストレス解消に効くのでしょうか。 まず、運動に集中している間は、悩んでいたことを「強制的に忘れる」ことができます。目の前の動き、筋肉の感覚、呼吸のリズム…。「今、ここ」に意識を向けることは、一種の「動く瞑想（マインドフルネス）」とも言え、頭の中をリフレッシュさせてくれます。
次に、科学的な効果です。 運動をすると、脳内で「セロトニン」や「エンドルフィン」といった神経伝達物質が分泌されます。 セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心のバランスを整え、不安感を和らげます。 エンドルフィンは「脳内麻薬」とも呼ばれ、高揚感や多幸感をもたらし、痛みを和らげる働きがあります。 運動後の、あの何とも言えない「スッキリ感」や「達成感」は、これらのホルモンがもたらしてくれるのです。
さらに、適度な運動による「心地よい疲労感」は、睡眠の質を高めます。深く眠れれば、翌朝には心も身体もリセットされ、前向きな気持ちで一日をスタートできます。
モヤモヤしたら、一人で抱え込まず、まずは身体を動かしてみませんか？ 身体がほぐれれば、心も自然とほぐれていくはずです。
お勧めのトレーニングについて
「無心」になる有酸素運動と、「達成感」を得る筋トレ
ストレス解消のための運動は、「何をすべきか」よりも「何が心地よいか」で選ぶのが一番です。その上で、目的別のおすすめをご紹介します。
もし、頭の中が悩み事でいっぱいで、とにかく「無心」になりたい時は、「リズミカルな有酸素運動」がおすすめです。 例えば、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどです。 「右、左、右、左」と一定のリズムを刻む運動は、セロトニンの分泌を促す効果が特に高いと言われています。 音楽を聴きながら、景色を楽しみながら、心地よいペースで30分ほど続けてみてください。終わる頃には、悩んでいたことが少し小さく感じられるかもしれません。
もし、イライラや鬱憤が溜まっていて、それを「発散」させたい時。あるいは、落ち込んだ気分を変える「達成感」が欲しい時は、「筋トレ」がおすすめです。
特に、少し重い負荷を「押す」「引く」「持ち上げる」といった動作は、溜まったエネルギーを発散させるのに最適です。 おすすめは、ご自宅でもできる「スクワット」や「プッシュアップ（腕立て伏せ）」です。 「キツイな」と感じる負荷を乗り越え、「10回できた！」という小さな成功体験を積み重ねることが、大きな自信と自己肯定感に繋がります。
そして、どちらの運動の後にも欠かせないのが、「深呼吸を伴うストレッチ」です。 運動で高ぶった神経を鎮め、身体の緊張を完全に解きほぐします。 息を「フーッ」と長く吐き出すことを意識してください。副交感神経が優位になり、心身ともに深いリラックス状態へと導かれます。
私たちパーソナルトレーナーは、皆様のその日の体調だけでなく、「心の状態」にも寄り添います。 「今日は少しお疲れ気味ですね。ストレッチを多めにしましょう」 「なんだかスッキリしたい気分ですか？ では、いつもより少しテンポを上げてみましょう」 そんな対話を通じて、身体だけでなく心も元気になる、あなただけの特別な時間をデザインすることをお約束します。
